雨樋のパイプクリーナーとはどんなアイテム？使い方や注意点を一挙に公開！

「雨樋の中にゴミや汚れが溜まり、流れが悪くなり困った」という経験がある方は多いことでしょう。
雨樋の中には雨と一緒にゴミや汚れも入り込んでくるため、定期的な掃除が必要です。
この記事では、雨樋をきれいに掃除できるアイテム「パイプクリーナー」の使い方や特徴を紹介します。
雨樋の掃除方法に悩んでいる方は、ぜひこの記事を読んで参考にしてみてください。

 

雨樋のパイプクリーナーとは

雨樋のパイプクリーナーとは、柔軟性がある丈夫なワイヤーの先に細いブラシを取り付けた掃除器具です。
長さは3～5mほどで、先端のブラシ部分を雨樋の中に押し込んで汚れやゴミを取り除きます。
縦樋の中にゴミや汚れが詰まり、水の流れが悪くなっているときの掃除に適したアイテムです。

 

雨樋のパイプクリーナーの使い方

雨樋のパイプクリーナーはどのように使うのか、以下にて使い方を説明していきます。
雨樋掃除にパイプクリーナーを使用してみようとお考えの方は、ぜひチェックしてください。

 

雨樋の口を掃除する

パイプクリーナーを使う前に、まずは雨樋の口を掃除します。
特に、集水器や雨樋の口の中にゴミや汚れがあったら丁寧に取り除きましょう。ゴミや汚れをそのまま雨樋の中に流すと、詰まりの原因になります。

 

雨樋パイプクリーナーを差し込む

ゴミや汚れを取り除いたら、パイプクリーナーを回転させつつ、縦樋の中にゆっくりと差し込んでいきます。
パイプクリーナーを回転させることで、縦樋の中のゴミや汚れを絡め取っていくのです。
進みが悪くなったらパイプクリーナーを抜き取り、先端についたゴミや汚れを取り除きます。
パイプクリーナーを差し込んだりゴミを除去したりする作業をくり返して、縦樋の中を掃除していきましょう。

 

水を流す

汚れやゴミがほとんど取り除けたら、縦樋の中に水を流してください。
水を流すことで、パイプクリーナーが絡め取ったゴミや汚れが一緒に外に流れていきます。
パイプクリーナーで汚れを除去して、水を流せば雨樋の掃除は完了です。

 

雨樋をパイプクリーナーで掃除する際の注意点

雨樋を掃除する際の注意点は、パイプクリーナーでの作業が難しい場合は無理せず業者に相談することです。
パイプクリーナーは細いワイヤーなので、縦樋の中にゴミや汚れが多くたまりすぎていると、取り除くことができません。
水がほとんど流れないほど汚れやゴミが縦樋の中にたまってしまったら、業者に掃除を依頼するのがおすすめです。
なお、雨樋の掃除を依頼できる業者には、工務店やリフォーム業者などがあります。
しかし、掃除を依頼するのであれば、自社で雨樋の取り付けや撤去、修理を行う屋根工事の専門業者がおすすめです。
雨樋の掃除費用は、およそ5,000円～3万円が相場で、足場の設置が必要であれば追加で10～30万円ほどがかかります。

 

雨樋やパイプの詰まりに効果的なワイヤーの選び方

雨樋やパイプの詰まりを取り除くワイヤーは、以下の点を踏まえて選ぶことが大切です。

・用途で選ぶ
・長さで選ぶ
・強度で選ぶ

軽度の詰まりであれば、家庭用のワイヤーブラシで解消できる可能性があります。
ご自宅に合ったワイヤーを購入して、定期的な掃除を心掛けましょう。

用途で選ぶ

雨樋やパイプを掃除するワイヤーには、家庭用と業務用があります。
詰まりがひどくない場合や、定期的に自分で掃除をしたい人には家庭用がおすすめです。

家庭用の代表製品は、「スプリングワイヤー」で、ホームセンターやインターネット通販で比較的安く購入できます。

一方、「トーラー」とも呼ばれている業務用のワイヤーは、家庭用に比べると強度と威力に優れていて重度の詰まりを解消できます。

高性能な業務用なので、本体価格は高くサイズも大きいです。
業者に依頼すれば、このような高機能な製品で掃除をしてもらえます。

長さで選ぶ

効果的に掃除ができるように、パイプに適した長さのワイヤーを選びましょう。
雨樋の掃除の場合は「縦樋」の長さをカバーできる製品を選定するほうがよいです。
長さを誤ると、足りなくて中途半端に掃除を終えることになってしまいます。

配管の手前だけが詰まっている場合は短くても問題ありませんが、奥のほうにもゴミが溜まっている可能性も視野に入れましょう。

奥の詰まりも解消できるように、なるべく長いワイヤーを用意することをおすすめします。

強度で選ぶ

雨樋のゴミ掃除の場合は、強度のあるワイヤーが最適です。
細いワイヤーだとゴミを絡めとれなかったり、カーブに差し込む際に折れてしまったりする可能性もあります。

万が一、折れてしまうと詰まりの原因につながるので避けたいところです。
効率的な掃除と詰まりの原因を増やさないためにも、太くて丈夫なワイヤーを選ぶのが重要です。

雨樋の詰まり解消におすすめの商品「スプリングワイヤー」

雨樋を自分で掃除するなら「スプリングワイヤー」がおすすめです。
先端のスプリングワイヤーと手元のレバーが連動している製品なので、回しながら奥に溜まっているゴミを絡めとります。

先端のスプリングワイヤーは、通常のワイヤーと比べると丈夫で柔軟にカーブできます。

雨樋だけでなく、キッチンや風呂などの詰まりを解消する際にも使える便利な製品で、隅々までワイヤーが行き届くのが利点です。

長さは2種類の展開となっており、3mと5mの製品があるので購入時は注意してください。

 

雨樋の詰まりに液体洗剤のパイプクリーナーは使える？

雨樋の詰まりに「液体タイプのパイプクリーナーは使えないのだろうか？」と、疑問に思う方もいるでしょう。

実は雨樋のパイプ汚れに液体洗剤のパイプクリーナーを使用しても、効果はほとんどありません。

液体洗剤のパイプクリーナーは、タンパク質や油に反応する成分でできている掃除アイテムで、髪の毛や石鹸カスなどを取り除く際に効果を発揮します。

しかし、雨樋に詰まっている多くの場合がゴミや落ち葉なので、洗剤を使ってもあまり意味がないのです。

雨樋の掃除には洗剤は必要なく、ワイヤーで取り除くのがもっとも効果的です。

 

雨樋の詰まりを放置するとどうなる？

雨樋の詰まりを放置すると、以下の3つの出来事が起こる可能性があります。

・雨漏りが起きる
・雨樋の劣化を早める
・雨音がうるさく感じる

それぞれの状況を詳しく解説します。

雨漏りが起きる

雨樋の詰まりは、雨漏りを引き起こす原因につながります。
雨樋は雨水が外壁を伝ったり地面に直接落ちたりしないように、安全な場所に誘導するための設備です。

しかし、雨樋が詰まっていると雨水が適切に排水されず溢れてしまいます。
溢れた雨水が逆流して家屋に入ってしまい、雨漏りを引き起こす可能性があります。

雨水が直接地面に落ちると、基礎にダメージを与える二次災害にも発展するので、雨樋の詰まりは早急に改善しておくことが得策です。

雨樋の劣化を早める

ゴミを詰まったままにしておくと、コケやカビが発生しやすい状態になります。
コケやダニは景観を損ねるだけではなく、雨樋部材に悪影響を及ぼし、劣化を早めます。
劣化した雨樋は破損しやすく、最悪の場合本体が落下する可能性もあるのです。

万が一雨樋が取れてしまうと、雨水が一気に落ちてきて騒音問題や、雨漏りに発展する恐れがあります。
雨樋の詰まりは放置せず、自身で掃除をするか業者にメンテナンスを依頼しましょう。

雨音がうるさく感じる

雨樋の詰まりを放置すると、雨水が正しく排水されなくなり一気にバシャっと流れ落ちます。

一気に落ちるときの音がうるさく感じたり、通行人に大量の雨水が当たって迷惑がかかったりする可能性があります。

雨音がうるさいと生活にも悪影響を及ぼすため、定期的に掃除をしましょう。

 

雨樋の詰まりをできるだけ抑える方法

以下にて、雨樋の詰まりを抑えるおすすめの方法を2つ紹介します。
雨樋を詰まるまで放っておくと、掃除が大変です。
また、雨樋が破損する原因にもなるので、詰まりをできるだけ抑えられる方法をチェックしておきましょう。

 

定期的に掃除する

軒樋や集水器を定期的に掃除することで、縦樋の中にゴミや汚れがたまることを防げます。
雨樋の中には、雨や風の影響でどうしてもゴミや汚れが溜まるものです。
特に、落ち葉が増える時期や、台風の後などは大量の汚れやゴミがたまることも珍しくありません。
普段は月に1度、落ち葉の季節は2～3度、ほかには台風の後などを目安に雨樋を掃除しましょう。
定期的に掃除することで、縦樋の中にゴミや汚れが詰まりにくくなるでしょう。

 

落ち葉よけネットを設置する

雨樋に落ち葉よけネットを設置して、ゴミが詰まらないようにしましょう。
落ち葉よけネットとは、軒樋の上に設置して落ち葉や大きなゴミが雨樋の中に入るのを防ぐアイテムです。
軒樋の掃除を定期的に行うことが難しい方や、季節によって大量に落ち葉が軒樋に入り込んで困っているという場合は、落ち葉よけネットの設置をおすすめします。
小さいゴミの侵入は防げませんが、縦樋が詰まるリスクがかなり低くなります。
屋根工事業者に依頼すれば1日で取り付けてくれるので、落ち葉に悩んでいるご家庭は設置を検討してみてください。

メンテナンスをしても雨樋の詰まりが解消できない場合の対処方法

雨樋を掃除したり修理したりしても、詰まりが解消できないケースもあります。
なかなか改善されない場合は、以下の方法を試してみてください。

・周辺環境を確認する
・雨樋を高性能の製品に変える

それぞれの内容をチェックしましょう。
現場によって適切な対処方法は違ってくるので、専門業者に相談することをおすすめします。

周辺環境を確認する

メンテナンスを繰り返しても詰まりが解消できない場合は、周辺環境が原因かもしれません。
落ち葉が溜まりやすいのは、近隣の公園や神社、住宅の庭の木が原因というケースもあります。

風や鳥が雨樋に落ち葉やゴミを運んできていれば、知らない間に蓄積しているでしょう。

季節の変わり目は落ち葉も飛散しやすいので、雨樋に詰まっていないか確認してみてください。

どこから落ち葉やゴミが来ているのかを調べることで、根本的な原因を解決できる場合があります。

雨樋を高性能の製品に変える

何度掃除をしてもゴミが溜まりやすい場合は、雨樋自体を取り替えるのもおすすめです。
雨樋にはさまざまな種類があり、用途に合わせて設置することで効果を発揮します。

詰まりに悩まされている場合は、落ち葉対策がされた製品を設置するのもひとつの方法です。
落ち葉を雨樋に入れないような構造の製品や、ゴミ除けのネットが付属されたものなども販売されています。

落ち葉対策がされていれば汚れにくくなるので、掃除の手間が省けるでしょう。
ただしあくまでも「対策」なので、完全に落ち葉やゴミの侵入を防げるわけではないので、注意が必要です。

ゴミが詰まりにくい雨樋製品を紹介

「雨樋の掃除やメンテナンスが面倒」という方には、汚れにくい雨樋製品へのリフォームもおすすめです。
高性能な雨樋として、以下の2つの製品を紹介します。

・ユキノキ・すとっ葉゜ーＵ６号
・元旦内樋

それぞれの魅力を説明します。
取り替えるとメンテナンス頻度を減らすことができるので、検討してみましょう。

ユキノキ・すとっ葉゜ーＵ６号

株式会社タニタハウジングウェアが取り扱う「ユキノキ・すとっ葉゜ーＵ６号」は、落ち葉対策がされている製品です。

「雨水ガイド板」と呼ばれる部材を取り付けて、落ち葉の侵入を防ぎます。
雨水は雨水ガイド板を伝って軒樋に入る仕組みです。

軒樋内部に落ち葉が侵入することもありますが、網を設けていないためスムーズに縦樋に排出されます。

万が一詰まっても、点検ガイド板を設置していれば問題の箇所を見つけやすくなるので、各落とし口部分に取り付けるとよいでしょう。

元旦内樋

元旦ビューティ工業株式会社が提供する「元旦内樋」も、落ち葉対策に効果的です。
落ち葉除けの孔に雨水が浸入し、そのほかの障害物は地面に流れ落ちます。
急勾配の屋根でも雨水をしっかり軒樋に誘導してくれるので、安心して使用できます。

金属屋根や和瓦屋根、スレート屋根などに後からでも取り付け可能なので、リフォームに向いている製品です。
さまざまな軒先や鼻隠しの角度に合わせて設置できるおかげで、見た目もスッキリと納まります。

 

パイプクリーナーで定期的に掃除して雨樋の詰まりを防ごう

雨樋は定期的に掃除が必要なので、パイプクリーナーで詰まりを解消しましょう。
軒樋は手やホウキでゴミや汚れを取り除けますが、縦樋はパイプクリーナーを使っての掃除がおすすめです。
定期的に雨樋を掃除すれば、ゴミや汚れの詰まりによって水が溢れ返ったり、軒樋や縦樋が破損したりすることを防げます。
ただし、パイプクリーナーでの掃除が難しい状況であれば、屋根業者に依頼するようにしましょう。

なお、雨樋の掃除ではなく修理するポイントを知りたい場合は「自分でやる？雨樋を修理する時の7つの工程と交換時の大切なポイント」をチェックしてみてください。