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コラム

雨樋の部分交換の方法とは?手順や施工の際の注意点を詳しく解説!

縦樋が飛散した写真

「雨樋の部分交換ってどうやったらいいの」
「雨樋の部分交換をする際の注意点が知りたい」

雨樋の一部が破損してしまった場合、このようにお考えになることもあるでしょう。

雨樋は、複数のパーツで組み立てられているため、部分交換が可能です。
そこで、この記事では雨樋の部分交換の方法について以下の情報を紹介します。

・雨樋の部分交換の方法
・雨樋の部分交換の際の注意点

雨樋の補修を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

雨樋の部分交換の手順

はじめに、雨樋を部分交換する手順を解説します。
雨樋を交換する際は、補修に適した部材を揃えて行いましょう。

また、以下にて雨樋専門リフォームパートナーが施工した雨樋の部分交換の動画を紹介しますので、ぜひチェックしてみてください。

交換する部材を用意する

雨樋の部分交換に必要な部材をまずは用意しましょう。

雨樋の部分交換で使用する部材を「継手(つぎて)」または「ジョイント・ソケット」といいます。
継手には、「軒継手」と「縦継手」の2種類があります。

軒樋に設置する部材が「軒継手」、縦樋に使用するタイプが「縦継手」です。
継手も、雨樋と同じくそれぞれの品番があります。

交換する部材を用意する際は、雨樋と同じメーカーと品番の継手を選ぶようにしましょう。

既存の雨樋をカットする

まずは交換する部分にある既存の雨樋をカットします。

既存の雨樋は、接着剤でしっかりと取り付けられています。
手で外すのは難しいので、ハサミやノコギリでカットしてください。

カットする際、周辺の雨樋を壊さないようにしましょう。

新しい部材を取り付ける

既存の雨樋を取り除いたら、新しい部材を取り付けていきます。
新しい部材に雨樋専用の接着剤を塗布して、隙間ができないように取り付けてください。

接着剤が完全に硬化するには、およそ24時間かかります。
完全に硬化するまでは、交換した部分に力を加えないようにしましょう。

雨樋の部分交換を行う際に注意しておくべき点

N型集水器の写真

雨樋の部分交換を行う際の注意すべきポイントは、主に以下の2点です。

・部分交換ができない場合がある
・転落事故に注意する

雨樋の部分交換の施工を失敗しないためにも、注意点をよく確認しておきましょう。
以下にて、2つの注意点を解説していきます。

部分交換できない場合がある

雨樋によっては、部分交換ができない場合があります。
雨樋は定期的に新しい型が販売されます。

また、古い型の雨樋は廃番になってしまう場合もあるのです。
既存の雨樋が製造停止となっていた場合、同じ品番の継手が手に入りにくいため部分交換は難しいです。

既存の雨樋が廃番となっていた場合は、全体の交換が必要となる可能性が高いでしょう。

転落事故に注意する

雨樋は、高所に設置されているため施工の際に転落事故に注意しましょう。
雨樋を交換する際は、施工箇所の高さに関係なく、はしごや脚立から転落しないように気をつけましょう。

転落事故が起きるとケガだけでなく、運が悪ければ命を落とす場合もあります。
安全に雨樋の交換をするためにも、専門業者へ依頼することをおすすめします。

雨樋の部分交換を検討すべき劣化症状

トタン製

雨樋にはさまざまな劣化症状が発生します。

劣化症状を発見したら、雨樋を部分交換するべきかの判断が必要です。

・雨樋が破損している
・雨樋が傾いている
・雨樋を固定している金具が変形している

雨樋にこれらの症状を発見した場合は、部分交換を検討してみてください。

1つずつ詳しく説明します。

雨樋が破損している

雨樋が破損しているのを発見した場合は、部分交換を検討しましょう。

雨樋の破損の種類には「変形」「割れ」「亀裂」の3つがあります。

変形は台風や強風などで飛ばされた物が当たることにより発生します。

また、降雪による重みや経年劣化も変形の原因です。

割れや亀裂は主に外部からの衝撃により発生します。

雨樋の破損が一部ではなく多くの箇所に発生している場合は、全体の交換も検討してみてください。

雨樋が傾いている

雨樋が傾いている場合は部分交換を検討してみてください。

降雪地域では雨樋に雪が積もり、傾きの原因となります。

台風や強風でも雨樋は傾くケースが多々あります。

雨樋は一度傾いてしまうと直しても再び傾く場合が多いので、部分交換を考えてみましょう。

雨樋を固定している金具が変形している

雨樋本体だけではなく、固定している金具が変形している場合もあります。

このようなケースも雨樋の部分交換を実施すべきか検討が必要です。

雨樋を固定している金具も雪などの重みにより変形します。

サビが発生すると破損の恐れもあります。

金具の変形や破損は雨樋本体の異常にも繋がるので、部分交換を検討してみてください。

雨樋の劣化を放置すると起こること

アイアン7

雨樋は劣化を発見したら早急な対応が必要です。

雨樋の劣化を放置するとさまざまな現象が起こります。

・雨水による騒音が発生する
・建物の周囲が汚れる
・屋根や外壁が劣化する

劣化は小さくても大きな被害に繋がる可能性があります。

1つずつ詳しく説明します。

雨水による騒音が発生する

雨樋が破損すると雨水が屋根から直接地面に落ちて騒音が発生し、近所迷惑の原因となる恐れがあります。

雨樋は詰まりによっても雨水が流れなくなり、直接地面に落ちるようになります。

隣家が近い場合などは、特に注意が必要です。

雨水が落ちる音は想像以上に大きいので気をつけましょう。

建物の周囲が汚れる

雨水が屋根から直接地面に落ちることで水が飛び散って周囲を汚します。

騒音と共に、雨樋の劣化を放置すると発生する現象です。

雨水が雨樋を通過しないことで建物の周囲に落ちる水の量は増え、通常時よりも汚れはひどくなりがちです。

雨水の飛び散りは自宅のみならず、近隣の家を汚す可能性もあります。

建物の周囲に物を置いている場合は、特に注意が必要です。

屋根や外壁が劣化する

雨樋が劣化して機能していないと、屋根に雨水が溜まる場合や外壁を伝って落ちる場合があります。

屋根や外壁塗装の劣化が早まる原因になるため、機能していない雨樋を放置するのは危険です。

また雨水が外壁を伝って落ちることにより、雨だれが発生します。

雨だれは外壁の美観を大きく損ね、洗浄にも手間がかかります。

雨樋の劣化の放置が、屋根や外壁に悪影響を及ぼすことを覚えておきましょう。

雨樋以外の付帯部の部分交換

縦樋のVU管2(一般住宅では不使用)

建物には雨樋以外にも付帯部があります。

雨樋の部分交換を行う際は、付帯部の部分交換も検討してみてください。

建物の付帯部には軒天、破風板、鼻隠し、雨戸などがあります。

付帯部はそれぞれ耐用年数があり劣化していくので、適切な時期での補修・交換が必要です。

雨樋の部分交換と一緒に作業してもらうことで、人件費など作業費用の節約が見込めます。

雨樋の点検と同時に行ってもらうことをおすすめします。

雨樋の部分交換の費用

雨樋の部分交換にかかる費用は、約2〜5万円です。

通常はハシゴや脚立などを利用して行いますが、足場を設置しないとできないケースもあります。

足場を設置する場合は、10〜30万円の費用が追加で必要です。

雨樋の部分交換はDIYできる?

雨樋の部分交換はDIYでも可能です。

しかし、雨樋の部分交換をDIYで行った場合、転落事故が発生するケースもあります。
特にDIYに慣れていない人ならば、不安定な場所での作業は危険でしょう。

また、雨樋はしっかりと接着させなければ強度が低くなります。
自分で部分交換すると別の箇所の雨樋が壊れるかもしれません。

雨樋の部分交換は無理をせず業者に依頼しましょう。
業者に雨樋の交換をしてもらえれば、耐久性も維持できます。

雨樋の部分交換を依頼できるところ

雨樋の部分交換は業者に依頼するのが安心です。

下記の業者は雨樋の部分交換を依頼できる業者です。

・板金業者、瓦業者
・ハウスメーカー
・ホームセンター

1つずつ詳しく説明します。

板金業者・瓦業者

雨樋の部分交換で最もおすすめなのは板金業者・瓦業者です。

屋根に関することは板金業者・瓦業者の専門分野で知識も豊富です。

雨樋の取り扱い経験も豊富なため、適切な作業を行ってくれます。

また他の業者ではあまり行ってくれない雨樋の清掃も、板金業者や瓦業者は対応しているところが多いです。

まれに塗装業者が雨樋工事を行ってくれる場合もありますが、塗装業者は雨樋に関しては知識が不足している場合が多く、施工不良になるケースも存在します。

雨樋の部分交換は、適切な作業を行ってくれる板金業者・瓦業者を探してみましょう。

ハウスメーカー

雨樋の部分交換は住宅を注文したハウスメーカーにも依頼できます。

しかし、ハウスメーカーは自社で施工するわけではなく、下請け業者に作業を任せます。

下請け業者の技術力は実際に依頼してみないとわかりません。

また下請け業者に依頼すると中間マージンが発生し、費用は高額になりがちです。

ハウスメーカーに雨樋の部分交換を依頼する場合は、以上の点に注意してみてください。

ホームセンター

ホームセンターは住宅に関することを請け負っている場合が多々あり、雨樋の部分交換を対応しているところがあります。

ホームセンターを利用するメリットとして、良く知っているお店に依頼できるという安心感が挙げられます。

しかしホームセンターが直接施工することは基本的になく、下請け業者に作業を任せるのが一般的です。

ハウスメーカーに依頼する場合と同様に、下請け業者の技術力は依頼してみないとわかりません。

また中間マージンも同様に発生し、費用は高額になりがちです。

ホームセンターに依頼する際は、デメリットをしっかり把握しましょう。

雨樋の部分交換についてよくある質問

雨樋の部分交換をする際によくある疑問点を紹介します。

・雨樋の耐用年数は?
・雨樋の部分交換での足場代はいくら?
・カーポートの雨樋の修理費用は?
・雨樋を全交換しなくてはならないのはどんなケース?

今後の参考にしてみてください。

雨樋の耐用年数は?

雨樋の耐用年数は約20〜30年です。

雨樋は5〜10年程度で点検を行うと、劣化を早期発見できるので長寿命化に繋がります。

雨樋は法定耐用年数も指定されていて15年です。

法定耐用年数は建物の減価償却時などで使用します。

経費計上する場合は参考にしましょう。

雨樋の部分交換での足場代はいくら?

雨樋を部分交換する際にかかる足場代は10〜30万円です。

足場の設置は、雨樋の部分交換の場合は必須ではありません。

多くの業者は雨樋の部分交換はハシゴや脚立で行います。

しかし屋根の形状・勾配や隣家との距離などで足場の設置が必要になるケースもあります。

カーポートの雨樋の修理費用は?

カーポートの雨樋は交換できません。

カーポートに取り付けられている雨樋は、カーポート本体と一体化しています。

雨樋の交換をするためにはカーポート全体の取り替えが必要です。

もしくはカーポートの波板を交換する際に、雨樋の清掃を実施するという方法があります。

雨樋を掃除することで正常に機能させることが可能です。

雨樋を全交換しなくてはならないのはどんなケース?

雨樋に破損箇所が複数ある場合や、設置から20年以上経過している場合は全交換を検討してみてください。

雨樋の破損が複数ある場合は、部分交換よりも全交換の方が費用を抑えられるケースがあります。

また雨樋の設置から20年以上経過していると、部分交換しても他の部分が経年劣化により使用不可になる場合もあります。

雨樋の状態を見極めて適切な対応が必要です。

雨樋で気になる症状を発見した時は、板金業者に相談してみてください。

雨樋の部分交換は施工不良を避けるためにも業者に依頼しよう

雨樋 人物3

雨樋の部分交換をする際は、既存の部材と同じ品番の製品を用意しましょう。
また、雨樋の部分交換はDIYでも可能ですが、施工不良が起きる可能性が高いです。

DIYで施工中に転落事故が起きる場合もあります。
ケガや施工不良を防ぐためにも、雨樋の部分交換は専門の業者に依頼して工事をしてもらいましょう。

雨樋の修理を考える場合は「自分でやる?雨樋を修理する時の7つの工程と交換時の大切なポイント」をチェックしてみてください。

内野 友和

この記事は私が書いています。

1979年生まれ。一級建築板金技能士。
父・内野国春の元で建築板金の修行を始め、2014年より代表となり家業を受け継ぐ。

20年以上、約5000件の現場経験で培った技術と知識で、建物の屋根・雨樋・板金・外壁工事を通じ、地域の皆様のお役に立てるように努力しております。

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