屋根や雨樋が受ける「鳥害」にお困りの方も多いのではないでしょうか。
鳥の糞や羽根は景観を悪くするだけではなく、屋根や雨樋が腐食したり病気の発生源になったりする可能性があります。
鳥害を防ぐ方法はいくつかあり、鳥よけを設置するのも有効です。
今回は、鳥が雨樋にやってくるのを防ぐ「鳥よけ」について詳しく解説します。
雨樋が鳥の糞や羽根で汚れて困っているという方は、この記事で鳥よけについて知識を得ることで、悩みを解消しやすくなるでしょう。
雨樋の鳥よけにおすすめなアイテムは、「スパイク」です。
スパイクとは、台座に長めのとげがいくつもついた、鳥をよけるための器具です。
花を生ける際に使用する剣山に似たアイテムで、設置するとスパイクの先端が鋭いために鳥が近寄らなくなります。
スパイクの台座にはさまざまな大きさがあり、雨樋のように幅が狭い箇所にも設置できるサイズの製品もあります。
雨樋にスパイクを設置しておくことで、これまでの鳥害を防ぎやすくなるでしょう。
雨樋に鳥が集まるとどのような問題が生じるのか、紹介していきます。
雨樋に鳥が集まると起こりかねない問題は、主に以下の3つです。
・雨樋がつまってしまう
・糞被害が発生してしまう
・雨樋が破損してしまう
それぞれの問題点について、詳しく説明していきます。
鳥が運んでくる落ち葉やゴミが原因で、雨樋がつまってしまう場合があります。
また、鳥がよく集まる場所には羽根もたくさん落ちています。
さらに、雨樋は鳥にとって絶好の巣作りの場所です。
雨がしばらく降らない時期であれば、あっという間に巣を作ってしまう可能性もあります。
雨樋の内部に巣を作られたりゴミや羽根がたくさん落ちていたりすると、雨が降った際に雨水が溢れたり雨漏りしたりしてしまうでしょう。
雨樋のつまりは排水機能を低下させてしまうため、鳥が集まって来ないように予防しなければいけません。
鳥が集まる場所には、糞もたくさん落ちます。
鳥の糞は悪臭がするだけでなく、たくさんの病原菌が含まれているため、放置しておくのは危険です。
また、鳥の糞は酸性なので金属を腐食させます。
雨樋や屋根の金属部材が腐食すると、破損の原因となるので早めの対処が必要です。
鳥が雨樋をつついて破損してしまうケースもあります。
鳥のくちばしは鋭く、また想像するよりも強い力で物をつつきます。
スズメやムクドリのような小鳥でも雨樋をつついて壊してしまうこともあるのです。
カラスや鳩などの大きな鳥ならば、簡単に雨樋を破壊してしまうこともあるでしょう。
雨樋が破損すると隙間ができてしまい雨漏りする可能性も高まります。
雨樋を守るためにも、鳥よけを設置して対処するようにしましょう。
雨樋に鳥よけを設置する場合はどのような点に注意しておくべきかを紹介します。
雨樋に自分で鳥よけを設置する際の注意点は、主に以下の2つです。
・風で飛ばされないようにする
・施工の際に転落に注意する
それぞれの注意点の内容を詳しく解説します。
なお、鳥よけの設置は危険が伴うため、基本的に業者に依頼することを推奨いたします。
鳥よけが風で飛ばされないように、しっかりと取り付けてください。
鳥よけは風に飛ばされて落下すると、人や物を傷つけることがあります。
最悪の場合、隣家のものを破損させてしまい賠償問題に発展する恐れもあります。
鳥よけの固定方法に不安がある方は、専門業者に依頼して施工してもらうと安心です。
雨樋は高所にあるため、施工の際に転落事故が起きないように注意しておきましょう。
一般住宅でも、2階より上にある雨樋だと結構な高さになります。
高所の雨樋に鳥よけを取り付ける場合は、転落しないように足場をしっかりと組まなければいけません。
1階の屋根の高さでさえ、転落すると最悪の場合は命を落としてしまうこともあるのです。
また、屋根にのぼって作業をする場合、屋根材を傷つけないようにしなければいけません。
特に、瓦屋根の場合は足の置き場所を間違えると瓦を壊してしまいます。
このように、雨樋に鳥よけを設置する際は多くの点に注意しなければいけないため、専門業者に依頼するのをおすすめします。
費用はかかりますが、安全に、かつ正しい施工方法で鳥よけを設置できるでしょう。
鳥はあちこちから集団で特定の場所に集まってくることがあります。
特に、近くに山や公園などのような餌が豊富な場所があると、鳥が雨樋や屋根に集まりやすくなります。
大量の鳥が集まると、雨樋や屋根、住宅に被害を与えるケースが多いです。
大切な家を守るためにも、ぜひ鳥よけの設置を検討してみてください。
施工は高所作業で危険なので、専門業者に依頼するのがおすすめです。
雨樋の修理を考える場合は「自分でやる?雨樋を修理する時の7つの工程と交換時の大切なポイント」をチェックしてみてください。
内野 友和
この記事は私が書いています。
1979年生まれ。一級建築板金技能士。
父・内野国春の元で建築板金の修行を始め、2014年より代表となり家業を受け継ぐ。
20年以上、約5000件の現場経験で培った技術と知識で、建物の屋根・雨樋・板金・外壁工事を通じ、地域の皆様のお役に立てるように努力しております。