ページの先頭です

コラム

雨樋を延長する方法が知りたい!注意点やDIYが可能かも解説!

雨水浸透マスに流す

「雨樋の排水口あたりの壁がいつも汚れている」
「雨樋の排水口の付近の地面がえぐれてくぼんでしまった」

このような悩みを抱えている方はいませんか?

外壁の汚れや地面のくぼみは、雨樋の長さが足りないために起こっている場合が多いです。
雨樋を延長することで、雨水が壁に跳ね返ったり、地面をえぐったりすることを防げます。

この記事では、雨樋を延長する方法や施工の際の注意点を解説します。
施工方法を詳しく説明していくので、雨樋を延長する方法を知りたいという方はぜひチェックしてみてください。

 

雨樋を延長する理由


雨樋を延長する理由は、排水位置を適切な箇所に調整するためです。
外壁が汚れたり、地面にくぼみができたりするのは、排水位置が原因になっている可能性が高いでしょう。
特に、地面から大きく離れて排水されていると、跳ね返りで外壁が汚れやすくなります。

現状はくぼみになっていなくても、将来的に異変が起きる可能性もあるため、早めに改善しましょう。
雨樋の排水周りに違和感がある場合は、雨樋の延長を検討してみてください。

 

雨樋を延長する方法

道路の側溝や河川に流す

はじめに、雨樋(縦樋)を延長する方法を以下にて詳しく解説します。
雨樋の長さを延長する際に必要な部材や工程が知りたいという方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

延長部分となる雨樋や縦継手などを準備する

雨樋を縦に延長させるためには、「縦継手(たてつぎて)」と「エルボ」を準備します。

縦継手とは、縦樋同士をつなぐために用いる部材です。
縦継手を施工する際は、向きに注意しなければいけません。
縦継手は、幅が広くなっていて縦樋を差し込めるようになっている側を上向きにして施工します。

また、エルボとは雨樋の向きを変える際に用います。
エルボを用いれば、壁の出っ張りや窓を避けて雨樋をスムーズに下まで通すことが可能です。

 

雨樋の長さを調節する

足りない雨樋の長さを計測して、適したサイズに調節しなければいけません。

雨樋は数メートル単位で販売されているため、必要な長さの商品を準備します。
準備した雨樋が長ければ、カッターやノコギリなどで切ってサイズを調節します。

 

既存の雨樋と接合する

縦継手を用いて、既存の縦樋と新しい部材をつなぎ合わせます。

延長させる縦樋の方向を変えたい場合は、エルボを用いてください。
縦継手とエルボには正しく設置するための向きがあるので、間違えないようにしましょう。

また、エルボや縦継手を接合する際に接着剤を使用する場合は、必ず雨樋専用の商品を用いてください。

雨樋は風雨にさらされる場所にあり、大量の雨水が通る場所です。
専用の接着剤を使用しなければ、すぐに破損してしまいます。

 

雨樋を延長した場合の排水先

雨樋を延長した場合は、新たに排水先を決める必要があります。
排水先の主な候補は、以下のとおりです。

・道路の排水溝や河川
・雨樋浸透マス
・排水タンク

それぞれの役割と排水先に選んだ際の効果を解説します。
特徴を押さえて、環境に合う排水先を選びましょう。

 

道路の排水溝や河川

雨樋を延長した場合の新たな排水先として、道路の排水溝や河川に流す方法があります。
延長先の最短ルートが道路や川の場合は、そのまま流れるようにすると処理が簡単です。
敷地内に排水されなくなるので、汚れが目立つこともありません。
また、地面に垂れ流しにならないことで、庭のぬかるみやコンクリートの劣化を防げるメリットもあります。

注意点は、排水先までの距離が長くなるので工事費がかさむ点です。
排水処理は楽になりますが、費用対効果を考えて決めることを推奨します。
周辺環境をチェックして、採用できる排水方法を検討してみましょう。

 

雨樋浸透マス

雨樋浸透マスとは、地面に埋められた雨水を溜めるタンクのことです。
タンクに水を貯めていき、徐々に地中へ水分を逃がしていきます。
道路に排水しないため、大雨で氾濫することもありません。

雨樋浸透マスを設置するデメリットは、費用が高額になりやすいことです。
設置を検討する際は、どれくらいの予算が必要になるか事前に確認しましょう。
また、雨樋浸透マスに汚れが溜まると地上へ排水されにくくなるので、メンテナンスの手間がかかることも覚えておいてください。
ほかの排水方法とメリット、デメリットを比較して、設置するか判断しましょう。

 

排水タンク

排水タンクを設置すると、貯めた雨水を再利用できます。
貯めた雨水は、庭仕事の散水や、緊急時の用途として使用可能です。
雨水の再利用ができれば、水道代の節約に繋がるメリットもあります。

ただし、タンクの設置費用を再利用で回収するには、一定の期間が必要です。
使用頻度が少ないとどこかへ排水しなければいけないので、再利用する機会があるかどうかで判断しましょう。

 

雨樋を延長する際に注意するべきポイント

雨樋 排水管

雨樋を延長させる際は、いくつかのポイントに注意しておきましょう。
ただ単に縦樋を継ぎ足しても、排水がうまくいかないこともあるので注意しなければいけません。

雨樋を延長させる際の注意点を2つ、以下で解説していきます。

 

しっかりと接合する

エルボや縦継手を正しく、しっかりと接合してください。

特に台風や豪雨の際は、雨樋の中を流れる雨水の勢いは激しいです。
しっかりと接合しておかなければ、簡単に壊れてしまい雨樋の役目を果たすことができません。

雨樋専用の接着剤を使ってしっかりと接合しましょう。

 

延長した先に排水しても大丈夫か確認する

雨樋を延長した場合、新たな排水場所は問題がないか確認するようにしましょう。

雨樋を通して排水される雨水の量は、想像しているよりも多いです。
特に、梅雨時の長雨や台風のときは、大量の雨水が雨樋を通って地面に排水されます。
そのため、水はけが悪くすぐにぬかるんだり、地盤がゆるかったりする場所は新たな排水先には選ばないように注意が必要です。

さらに、玉砂利が敷かれている場所に大量の雨水を排水すると、地盤がゆるんだり水の跳ね返りで壁が汚れたりします。
また、排水先によっては地面に大きな水たまりができて通行にも支障が出るでしょう。

新たな排水先は、コンクリートで舗装された排水溝にするのが一番安心です。

なお、路面排水溝へ雨水を流す時は市区町村へ確認をしてから作業を行ってください。

 

雨樋の延長はDIYで可能なの?

雨樋接着剤

雨樋の延長は難しい工事ではないため、DIYでも施工可能な場合があります。

エルボや縦樋、縦継手などはホームセンターや通販で購入も可能です。
しかし、雨樋を数メートルほど延長する場合は縦継手とエルボを複数組み合わせる必要があり、うまく接合できない場合もあります。

また、設置してから年数が経っている雨樋は、延長する際に破損する可能性もあります。

長い距離を延長する際や、雨樋全体の修理が必要なときは、無理をせず業者に依頼するのがおすすめです。

 

雨樋の延長工事を業者に依頼した場合の費用は?

雨樋の延長工事を業者に依頼すると、少なからず費用は発生します。
雨樋の延長は、基本的に縦樋作業のみです。
軒樋を延長するほど大掛かりな工事でなければ、費用はそこまで高くなりません。

参考例として、当社の相場をお伝えします。
雨樋専門リフォームパートナーでは、雨樋の部分修理を2~5万円程度で対応しています。
ただし、足場を設置する規模になると、追加で10~30万円程度の費用が必要です。

仮に足場が必要な作業の場合、雨樋延長だけで済ませず、ほかの箇所と一緒にリフォームするのがおすすめです。
点検時に屋根の状態も確認してもらい、同時に施工ができるように工程を組みましょう。

 

雨樋の延長を依頼できる業者

縦継手
雨樋の延長を依頼できる業者は、以下のとおりです。

・屋根の専門業者
・リフォーム会社
・ハウスメーカーや工務店

それぞれの業者の特徴を紹介します。

 

屋根の専門業者

雨樋の延長は、屋根の専門業者に頼むのがもっともおすすめです。
雨樋の専門業者は存在しません。
基本的に、雨樋周りの工事は「建築板金業者」と「瓦業者」が対応してくれます。

屋根業者であれば、基本的に雨樋工事の対応が可能です。
なかには、屋根工事に関する国家資格を取得している業者もいます。
国家資格を取得している職人がいれば、クオリティの高い仕上がりが期待できるでしょう。

雨樋の延長工事の依頼先に迷ったら、近くの屋根業者に問い合わせてみてください。
なお、雨樋専門リフォームパートナーでも延長工事の対応が可能です。
相談は無料なので、近隣にお住まいの方はぜひお問い合わせください。

 

リフォーム会社

頼める業者に心当たりがない場合、リフォーム会社に問い合わせる選択肢もあります。
リフォーム会社は、さまざまな工事へ対応するために、多くの業者と契約しています。
工事内容に適した業者を派遣してもらえるため、雨樋に関する知識がない方でも利用しやすいでしょう。

依頼しやすいリフォーム会社ですが、注意点もあります。
リフォーム会社に依頼しても、実際に施工するのは下請け業者です。
施工費や製品費以外に中間マージンが発生することは念頭においておきましょう。

リフォーム会社を利用したい場合は、雨樋の延長と同時にほかの工事したい箇所がないか確認しておきましょう。
同時に複数の業者を探す手間が省けるため、効率よく工事を依頼できます。

 

ハウスメーカーや工務店

近くに依頼できる業者がいない場合は、ハウスメーカーや工務店に相談してみるのもよいでしょう。
新築時に担当してもらった会社であれば、快く相談に乗ってくれる可能性があります。

ただし、ハウスメーカーや工務店で請け負っているので、基本的に新築工事です。
自社で雨樋工事をできない場合は、下請け業者が来ることになります。

下請け業者を挟むと中間マージンが発生するので、費用が高額になる可能性が高くなります。
あくまで近隣に頼れる業者がいない場合の選択肢として考えておきましょう。

 

雨樋の延長を依頼する業者の選び方

縦樋に亀裂が入った写真2
雨樋の延長を依頼する業者を選ぶ際は、安心して任せられるかを重要視しましょう。
優良業者を選ぶことで、後悔しない雨樋施工ができます。
以下の選び方を参考に探してみましょう。

・雨樋の施工実績で選ぶ
・アフターフォローの内容で選ぶ
・自社職人の有無で選ぶ
・近隣住民の口コミで選ぶ

それぞれの内容を解説します。

 

雨樋の施工実績で選ぶ

依頼先を選ぶ際は、雨樋の施工実績を確認することが大切です。
雨樋関係の工事をたくさん実施している業者は経験値が高く、安心して任せられます。
屋根の専門業者であれば、雨樋の工事実績も多いことがほとんどです。

ホームページで写真やコメントを添えて施工実績を紹介している業者もいるため、事前に確認してみてください。
自宅の状況と似た事例を見つけられれば、完成後のイメージが湧き、依頼しやすくなるでしょう。

 

アフターフォローの内容で選ぶ

工事を依頼する前には、アフターフォローの内容をしっかり確認しましょう。
保証が手厚い業者へ依頼すると、延長工事が終わった後も安心して過ごせます。

地域に根付いた営業をしている業者は、アフターフォローも万全です。
トラブルがあってもすぐに駆けつけてもらえるので、より高い安心感を得られるでしょう。

アフターフォローでチェックする項目は、保証期間や無償で対応できる範囲などです。
保証に力を入れている業者の場合、ホームページにも内容を掲載しています。
施工後のことも考えて、しっかりチェックしておきましょう。

 

自社職人の有無で選ぶ

雨樋の延長は、自社職人がいる業者に依頼するのがおすすめです。
自社職人を抱えている業者に頼むと、余分な手数料が発生しません。
下請け業者へ依頼している業者と比べると、大幅に費用を抑えられます。

また、自社で職人を育成している業者へ依頼すると、クオリティの高い工事を期待できます。
営業担当者から職人への情報共有もスムーズなので、施工ミスも少なくなるでしょう。

延長工事を依頼する前に、自社職人がいるか聞いてみるのがおすすめです。

 

近隣住民の口コミで選ぶ

近所に雨樋の工事をした人がいれば、実際の意見を聞いてみましょう。
延長工事ではなくても、雨樋周りの作業をしてもらった経緯があれば参考になるでしょう。

評判を聞く際は、技術面だけではなく、人柄や近隣住民への配慮はできているかなど対応の品質も確認しましょう。

リアルな意見が聞ければ、依頼の決め手となる貴重なサンプルとなるはずです。
依頼先を決める際は、ぜひ近隣住民の口コミを参考にしてみてください。

 

雨樋の長さが足りなくて困った場合は業者に依頼して延長させよう

雨樋 人物3

今回の記事では、雨樋の延長方法について解説しました。

雨樋を長距離で延長させたい場合や、ある程度の高さから延ばしたい場合は、専門技術が必要となります。
また、無理に作業すると雨樋を破損させてしまう可能性があります。

適切な方法で雨樋を延長させるためには、無理にDIYをせずに専門の業者に依頼してください。

雨樋の修理を考える場合は「自分でやる?雨樋を修理する時の7つの工程と交換時の大切なポイント」をチェックしてみてください。

内野 友和

この記事は私が書いています。

1979年生まれ。一級建築板金技能士。
父・内野国春の元で建築板金の修行を始め、2014年より代表となり家業を受け継ぐ。

20年以上、約5000件の現場経験で培った技術と知識で、建物の屋根・雨樋・板金・外壁工事を通じ、地域の皆様のお役に立てるように努力しております。

ページの先頭へ

雨どいでお困りならお気軽にお問い合わせください。

メールでお問い合わせ