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コラム

雨樋の掃除を頼んだときの相場は?実際の工事事例や、費用を抑える方法をチェック

雨樋掃除前3

「雨樋の掃除費用ってどれくらいなんだろう」
「どうすれば金額を抑えられるのか」

そうお悩みではありませんか。

雨樋の掃除をしたほうがいいとわかっていても「お金もかかるし……」と後回しにしがちです。
しかし放っておくと外壁の劣化や雨漏りに繋がりかねません。
この記事では、以下の内容を実際の掃除事例と一緒に紹介します。

・雨樋の掃除費用の相場
・雨樋の掃除費用を抑える方法

上記を把握することで、賢く費用を抑えつつ雨樋の掃除をできるようになるでしょう。

 

雨樋の掃除費用の相場

費用4

雨樋を掃除する費用の相場は1回あたり5,000円〜3万円です。
ゴミの除去などが主な作業内容で、施工期間は数時間〜1日ほどでしょう。
屋根の傾斜がきつい場合など、足場が必要になれば10〜30万円の追加費用が発生します。

 

実際の工事事例から雨樋の掃除や修理の相場を紹介

雨樋掃除前4

雨樋の工事には、大きく分けて次の3つのパターンがあります。

・掃除だけをするパターン
・足場なしで交換や修理をするパターン
・足場ありで交換や修理をするパターン

それぞれについて、実際の事例から相場を紹介します。

 

掃除だけをするパターンA

事例11

脚立やはしごも使わず雨樋の掃除をした事例で、費用は税別2万円です。
・費用:2万円
・足場:なし
・施工期間:1日
・雨樋の長さ:一式

 

掃除だけをするパターンB

事例14

脚立やはしごを使って雨樋の掃除をした事例で、費用は税別2万円です。
・費用:2万円
・足場:脚立・はしご
・施工期間:1日
・雨樋の長さ:一式

 

足場なしで交換・修理をするパターン

事例20

はしごを使って雨樋の交換をした事例で、費用は税別8万5,000円です。
・費用:8万5,000円
・足場:はしご
・施工期間:1日
・雨樋の長さ:15メートル

 

足場ありで交換・修理をするパターン

事例5

足場を設置して雨樋の交換をした事例で、費用は税別19万3,000円です。
・費用:19万3,000円
・足場:あり
・施工期間:2日
・雨樋の長さ:30メートル

 

雨樋を掃除せず放置した場合に発生するリスクと他の部位の修理相場

落ち葉よけネット(掃除)2

雨樋の掃除をせずに放置をした場合、どのようなリスクが発生するのでしょうか。
以下に、雨樋を掃除せずに放置した場合に発生する代表的なリスクと修理にかかる費用の相場を紹介します。

 

外壁から雨漏りが発生する

雨樋の詰まりを放置しておくと、雨が降ったときに雨水があふれて壁を伝います。
この状態が長く続くと外壁が劣化して雨漏りが発生する可能性があります。

一般的に、雨漏りは屋根から発生するというイメージが強いです。
しかし、劣化した外壁からでも雨漏りは発生するのです。

木造住宅は外壁内部の防水シートが劣化すれば容易に外壁から内壁まで雨がしみこみます。
雨漏りが続くと、木造部分の腐食が進むこともあります。
そうなれば、住宅そのものの寿命が短くなるでしょう。

外壁から雨漏りが発生した場合、部分的な修理でも少なくとも数万円の費用がかかります。
部分的な修理では対応できず、外壁の張り替えや腐食部分の交換となれば、100万円以上の費用がかかることもあります。

 

シロアリが発生する

雨樋のつまりを放置するともれ出した水が外壁を劣化させ、内部に水が入り込むこともあります。
すると、ジメジメした環境を好むシロアリが住宅内に住み着いてしまう危険性が高まります。

シロアリは木材を食いあらすため、一度住宅内にシロアリが入り込めば内部がボロボロになってしまうでしょう。
シロアリの被害だけで家屋が倒壊することはありませんが、耐震強度が大幅に下がります。
また、シロアリの被害は放置するほど広がるので、早急な対処が必要です。

シロアリの駆除費用は1平方メートルあたり、1,000~3,000円が相場です。1坪あたりに換算すると5,000円~1万円となります。
早めに駆除すれば、それだけ安くすむでしょう。

 

雨樋の掃除費用を抑える方法

費用5

雨樋の掃除費用を抑える方法は、以下の3つです。

・自分で掃除する
・雨樋の専門業者や屋根業者に頼む
・相見積もりを取る
・雨樋をこまめに掃除する

それぞれについて以下で解説します。

 

自分で掃除をする

最も費用を節約できるのは、次のような手順で雨樋を自分で掃除する方法です。

1.トングやほうき、長い針金、長いホースを用意する
2.雨樋に溜まった目に見えるゴミを、トングやほうきで取り除く
3.屋根からの水が集まる場所(集水器)のゴミも取り除く
4.ホースで雨樋に水を流してみて、下まで流れればOK
5.流れなければ、壁に沿っている雨樋(竪樋)を叩いてゴミを落とす
6.叩いても詰まっていたら、長い針金を使ってゴミを下に押し出す

自分で掃除する場合、必要な道具が揃っていれば費用はかかりません。
しかし、高所作業のため危険が伴います。

はしごや脚立で手が届く高さでも、転落すれば大怪我することもあるでしょう。
実際、はしごや脚立からの転落で死亡事故も起きています。

詰まりを解消しようとして雨樋を壊してしまうことも考えられます。
上記のようなリスクを踏まえると、雨樋の掃除は業者に依頼するほうが安心です。

 

雨樋の専門業者や屋根業者に頼む

雨樋の掃除は、専門業者や屋根業者に頼むことで費用を抑えられます。
ハウスメーカーや工務店は自社での施工を行いません。
下請け業者に発注するため中間マージンと呼ばれる手数料が発生し、費用が高くなってしまいます。

 

建築板金業者が雨樋の掃除をどのように行っているのか気になる方は、以下の動画もチェックしてみてください。

 

相見積もりを取る

複数社の見積もりを取って比較すると提示される値段に差が出るため、安い業者を選ぶことができます。
適正価格か見極めるためにも、最大2社にして見積もりを取りましょう。

ただし、安ければよいというわけではありません。
格安で掃除を受けた後、大きなリフォームの契約を無理やり結ばせるような悪質業者もいます。
他社と比べて極端に安すぎる場合は、注意が必要です。

 

雨樋をこまめに掃除する

掃除をこまめに行うことで、雨樋の破損を防止しやすくなります。
自分でこまめに掃除ができない場合は、専門業者に依頼するのがおすすめです。

掃除費は比較的に安いため、年に1回ほど専門業者による掃除を導入して雨樋の状態を見てもらいましょう。
雨樋の状態をきれいに保てば破損確率が低下するため、長期的に見れば修理費が抑えられます。

専門業者に依頼すれば、自分で掃除をして雨樋を破損させてしまうリスクや高所作業による転落事故などが避けられて安心です。
また掃除の際に不具合がないかも確認しているため、素人では確認しづらい部分まで見てくれます。

早期発見ができれば、修理範囲が小さくて済むため修理費が抑えられるでしょう。

 

雨樋の掃除は火災保険で費用を抑えられるの?

費用3

雨樋の掃除費に火災保険は利用できません。

火災保険は原則として自然災害による破損のみ利用可能です。
経年劣化や過失が原因の場合は、適用できないため注意してください。

火災保険を利用する場合は、契約条件と申請手順を必ず確認してから行いましょう。
保険会社に提出する書類は自分で用意します。
書類の中には見積書や写真が必要になるため、信頼できる業者に作成依頼をしましょう。

ちなみに、火災保険が適用できる条件の自然災害とは風災・雹災・雪災が対象です。
雨樋の修理費が20万円以上であれば申請できます。
なお修理費には足場費も含めることが可能です。

最も注意すべきなのは、雨樋が破損してから3年以内でないと申請ができないことです。
時間が経過するとともに、経年劣化と判断されてしまうケースがあります。
自然災害による被害の可能性がある場合は、早めに手続きを行うのが有利です。

ただし、素人では雨樋の破損が自然災害によるものなのか判断するのは難しいため、必ず専門業者に現場調査を依頼しましょう。

 

雨樋が詰まる主な原因

雨樋掃除前2

雨樋が詰まる原因はいくつかあります。
以下にその代表例を紹介します。

どのような原因で雨樋が詰まってしまうのでしょうか。
それぞれチェックしていきましょう。

 

落ち葉や枯れ草などの自然物

落ち葉や枯れ枝、さらに土などの自然物が雨樋を詰まらせてしまうこともあります。
特に、落ち葉の季節は短期間で雨樋が詰まることもあるでしょう。

また、台風が過ぎ去った後は、枯れ枝や枯れ草がどこかから飛んでくることもあります。
土ぼこりは時間をかけて少しずつ溜まっていくことが多いでしょう。

溜まった土に種が混ざるとそこから発芽し、植物が雨樋をつまらせることもあります。

 

ビニール袋やボールなどの人工物

ビニール袋やボールなどの人工物も雨樋を詰まらせる原因となります。
ビニールは水に溶けないので、ビニール袋が軒樋や集水器にひっかかって詰まることもあるでしょう。

また、飛来してきたボールが雨樋にはまって雨樋がつまることもあります。

 

鳥の巣

雨樋に鳥が巣を作った場合、それが雨樋を詰まらせることがあります。
鳥の巣は枯れ枝や枯れ草からできているため、雨樋を詰まらせやすいのです。

巣を作っている途中や作った後に大雨が降ると、巣が流されて雨樋が詰まってしまうこともあります。

 

雨樋の掃除をする頻度

雨樋掃除前3

雨樋掃除の頻度は半年に1回程度が望ましいです。
ただし、季節の変わり目や近くに公園があるなど状況に応じて掃除の頻度を増やす必要があります。

たとえば落ち葉が多い春や秋は、月に1回ほど掃除をしたほうが効果的です。
雪とゴミが混合している場合もあるため、雪が溶ける時期も掃除をしたほうがいいでしょう。

また目に見えて雨樋が汚れている場合や、流れが悪い場合も掃除を検討してください。
なかなか雨樋の中を確認できない場合は、雨の日に雨樋から雨水が溢れていないか確認してみることをおすすめします。

もし溢れている場合は詰まっている可能性が高いため、早めに掃除をしてください。

 

雨樋が詰まるのを予防するなら落ち葉除けネットも検討

雨樋ネット1

雨樋の詰まりを防ぐには、こまめな掃除が一番です。
しかし、雨樋の掃除は手間と時間がかかるので、頻繁に行うのは難しいことも多いでしょう。

以下で、雨樋の詰まりを防ぐ落ち葉除けネットのメリットとデメリットを解説します。

デメリットが大きいため基本的にはオススメしていませんが必要に応じて検討してみてください。

 

落ち葉よけネットのメリット

落ち葉よけネットのメリットは、主に以下の3つです。

・自然物の詰まりを防ぐ
・鳥の巣が作られるのを防ぐ
・降雪時の負担を軽減させる

それぞれのメリットを説明します。
雨樋にゴミが溜まりやすい立地に住んでいる場合は特に効果的です。

メリットを参考にして立地的にも必要かどうか判断してみてください。

 

落ち葉やゴミなどが雨樋に詰まることを防げる

落ち葉除けネットは、落ち葉やゴミが雨樋に詰まるのを防いでくれます。
目が細かい網なので、雨水は問題なく通過するので雨水を排水する能力は損なわれません。

ただし、細かい土ぼこりは防げないので、詰まりを完全に予防できるわけではないことに注意が必要です。

 

鳥の巣を作られるのを予防できる

鳥は、いつどこに巣を作るか予測できません。
たとえば、近所にあった巣作りにちょうどいい木が切られてしまったので雨樋に巣を作ったというケースもあります。

ですから、雨樋を巣作りに適さない場所にしてしまえばいいのです。
落ち葉除けネットを使えば、雨樋は巣作りに適さない場所になります。

 

降雪時に雨樋への負担が少なくなる

雪は雨樋を詰まらすことはないのですが、雪の重みで雨樋が破損することもあります。
また、屋根の上に積もった雪が雨樋の中に一気に滑り落ち、破損させることがあるでしょう。

落ち葉ネットを設置すれば、屋根の上に積もった雪はネットの上をすべって軒下に落下しやすくなります。
そうすれば、雨樋が壊れる可能性も低くなるでしょう。

ただし、絶対に雪がすべって落ちてくれるわけではないので、屋根の雪下ろしや雪止めの設置は必要です。

 

落ち葉よけネットのデメリット

落ち葉よけネットのデメリットは、主に以下です。

・費用がかかる
・掃除の際に作業がしづらくなる

それぞれのデメリットを説明します。
落ち葉よけネットを設置しようか迷っている方はデメリットも考慮した上で検討しましょう。

 

費用がかかる

落ち葉防止ネットを取り付けるには費用が発生します。

設置時はもちろんのこと、掃除の際にもネットを外す作業が加わるため清掃時の費用が通常よりも高くなります。

 

掃除の際にネットが邪魔で作業がしにくい

費用以外のデメリットとして、掃除の際には落ち葉防止ネットが邪魔になって作業が進みにくいです。
掃除の際に、落ち葉防止ネットが邪魔になって作業が進みにくいのもデメリットです。

落ち葉よけネットを取り付けても、小さな葉っぱやゴミは雨樋に溜まります。
あくまでも掃除の頻度が減らせる部材です。
完全には葉っぱやゴミの侵入を防げないため、効果を期待しすぎないようにしましょう。

放置しておくと蓄積してしまって雨樋が破損する原因に繋がりかねません。
そのため、落ち葉よけネットを取り付けていても定期的な掃除は必要です。

落ち葉よけネットは留め具で固定されているため、掃除の度に取り外す必要があります。
取り外さずに掃除をしてしまうと、十分にゴミが取り除けないため必ず外して行いましょう。

 

雨樋の掃除費用の相場を把握して適正価格で依頼しよう

雨樋19

雨樋の掃除は、安全面を考えると自分でやるのではなく業者に頼んだほうが安心です。
しかし悪徳業者もいるため、どこに依頼するかの見極めが重要になってきます。

「自分でやる?雨樋を修理する時の7つの工程と交換時の大切なポイント」では雨樋の修理方法を具体的に紹介しています。

ぜひチェックしてみてください。

内野 友和

この記事は私が書いています。

1979年生まれ。一級建築板金技能士。
父・内野国春の元で建築板金の修行を始め、2014年より代表となり家業を受け継ぐ。

20年以上、約5000件の現場経験で培った技術と知識で、建物の屋根・雨樋・板金・外壁工事を通じ、地域の皆様のお役に立てるように努力しております。

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