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コラム

雨漏りの点検は自分でできる?依頼した場合の費用や優良業者の選び方を紹介

雨漏りが発生すると、どうしたらよいかと慌ててしまう方も多いでしょう。

まずは落ち着いて、雨漏りがどこで発生しているのか点検を依頼することが大切です。

雨漏り箇所が特定できなければ、適切な対処ができないためです。

そこで、この記事では雨漏り点検について以下のような情報を解説していきます。

・雨漏り点検は自分でできるか
・雨漏り点検の方法と費用相場
・自分でできる雨漏り点検の方法
・点検を依頼する業者の選び方

雨漏りを早く直したいと考えている方は、ぜひ以下の内容を確認して、点検と補修を行うようにしましょう。

業者による雨漏り点検の必要性

縦樋に亀裂が入った写真2

専門業者による雨漏り点検の実施は、雨漏りの防止や早期発見につながります。

屋根や外壁は、日光や雨風により日々劣化しているため、いつ雨漏りが発生するか分かりません。

室内に雨漏りが発生してしまった場合は、すでに劣化が進行してしまっている証拠です。

水が垂れてくるほどの雨漏りが発生してしまうと、修理費用が高額となるだけではなく、住宅の寿命や資産価値も下がります。

住宅の寿命を延ばし資産価値を保つためにも、雨漏りがしていない段階での定期的な雨漏り点検の実施が必要です。

屋根点検のタイミング

雨漏り点検などの屋根点検は専門的な知識を要し、転落によるケガのリスクもあるため、業者による点検が最適です。

業者による屋根点検は、以下のタイミングで実施するのがおすすめです。

・5年に1度くらいのペースで依頼
・症状がある場合は早急に点検を依頼

大切なマイホームで雨漏りを発生させないためにも、ベストなタイミングで点検を実施しましょう。

5年に1度くらいのペースで依頼

屋根の点検は、雨漏りなどの症状がない限り5年に1度くらいのペースで実施するのがおすすめです。

新築であれば雨漏りのリスクは低いため、築10年頃を目安に点検を行い、その後5年ごとに点検を依頼しましょう。

症状がある場合は早急に点検を依頼

雨漏りの疑いがあったり実際に発生していたりする場合は、発見次第できるだけ早急に点検を依頼してください。

外壁や天井などにシミや変色が見られた場合は、雨漏りが発生している疑いがあります。

放置すると大掛かりな修理が必要となる場合もあるため、できるだけ早いうちに点検を依頼したほうが安心です。

雨漏りの点検は自分でできる?

雨漏りの点検を自分で行うのは、おすすめできません。

例えば、屋根の下から目視で確認することはできますが、上にのぼって点検するのは危険なので避けた方がよいです。
転落によってケガをする恐れが高いためです。

また、雨漏りが発生している箇所を的確に見つけるのは、経験豊富な職人でも難しい場合があります。

そのため、自分で確認しても雨漏りの箇所を見つけられずに、どんどんと悪化してしまえばそのぶん補修に費用がかかってしまいます。

そこで、雨漏りの点検は屋根工事の専門家である建築板金業者に依頼するのがおすすめです。

建築板金業者は屋根や外壁、雨樋など住宅の重要な箇所の工事を行うプロです。

雨漏りが発生したら、まずは建築板金業者へ相談するようにしましょう。

雨漏りの点検方法と費用相場

スレート屋根(カバー工法)3

雨漏りの点検は、主に以下の5つの方法で行われます。

・目視調査
・赤外線調査
・発光液調査
・散水調査
・ドローン調査

中には聞き慣れない調査方法もあるでしょう。

以下にて、それぞれの調査方法と、かかる費用相場について詳しく紹介していきます。

雨漏り調査を依頼する際の参考にしてみてください。

目視調査

最も手軽にできる調査方法に、「目視調査」があります。

目視調査では、職人が屋根の下や上、また住宅内部から雨漏りの箇所を目で見て確認していきます。

道具を必要としない目視調査の費用相場は、無料であるケースが多いです。

調査にかかる費用は抑えられますが、目で確認するだけなので正確な雨漏り箇所が判明しない場合もあります。

雨漏りが目視で確認できる場合はよいですが、そうでなければ以下で紹介するような道具を使った調査方法に変更されます。

赤外線調査

「赤外線調査」では、赤外線カメラを使用して雨漏り箇所を探していきます。

原理としては、赤外線カメラを住宅にあてると建物の温度別に色が表示されるため、雨漏り箇所が判明するのです。

雨が浸入している部分は温度が下がっているため、赤ではなく青や黒といった色に変化します。

赤外線調査では、雨漏りはまだ発生していないが雨水で濡れている箇所もわかります。

調査にかかる費用の相場は、0〜40万円ほどです。

高額な機械を使用して調査するため、費用が高額になる場合もあります。

散水調査

「散水調査」は、雨が降った日を再現して雨漏り箇所を特定する方法です。

屋根の上から水を流すことで、雨水が住宅のどこに流れているか判明します。

散水調査の費用相場は0〜30万円ほどです。

水やホース、バケツなどを用意するだけなので、費用は赤外線調査に比べると安く抑えられます。

ただし、複数回に分けて水を流して調査をするため、時間や水道代がかかる点はデメリットとなります。

発光液調査

散水調査と同様に、屋根や外壁などから水を流す「発光液調査」も雨漏り箇所の特定におすすめです。

異なる点は、普通の水ではなくブラックライトをあてると光る液を混ぜていることです。

紫外線に反応する液を使用しており、見た目は水と同じく無色透明なので調査後に住宅を汚すことはありません。

複数色あるので、雨漏り箇所がいくつかある場合は色を分けて調査すると雨水の通り道がより詳しく判明します。

発光液調査の費用相場は5〜25万円ほどです。

ドローン調査

最近は、ドローンを使った雨漏り調査も行われています。

上空からの写真や動画撮影に用いられることが多いドローンは、雨漏り調査にも大活躍しています。

調査に使用されるドローンには、動画撮影機能だけでなく、赤外線カメラの性能が備わっているケースもあるのです。

危険な屋根の上にのぼらなくて済むため、安心して調査が行えます。

しかし、飛行禁止区域であったり、天候不良だったりする際は調査が行えません。

また、ドローンの落下事故が発生する可能性もあるため、調査時は周辺への気配りが必要です。

便利な道具ではありますが、デメリット面もよく把握して依頼するかを検討しましょう。

ドローン調査の費用相場は、0~3万円ほどです。

自分でできる雨漏りの点検方法

屋根の点検を自分でするのはできるだけ避けた方がよいですが、定期的に屋根の状態を確認することで雨漏りを未然に防げる場合があります。

雨漏りを防ぐために自分で屋根を点検する際は、主に以下の4つの項目をチェックしておきましょう。

・屋根の瓦や素材のずれ
・釘や留め具の浮き
・塗装の剥がれ
・苔の発生

上記のようなトラブルが発生していたら、雨漏りが起きやすくなっているといえます。

屋根に不具合が発生していたら、早めに補修しておきましょう。

また、詳しい雨漏りの原因や箇所を特定する際は業者へ依頼した方が安心で確実です。

無理はせずに、専門業者に任せましょう。

雨漏りが発生しやすい箇所

雨漏りは屋根から発生するイメージがありますが、屋根以外の場所からも雨水が浸入する可能性もあります。

雨漏りの原因の大半は経年劣化によるものです。

どのような箇所が経年劣化によって雨漏りが発生しやすいのか見てみましょう。

・屋根
・外壁
・ベランダ
・窓サッシ

上記の箇所に経年劣化などによる不具合が発生すると、雨漏りにつながる可能性があります。

不具合を発見次第、早急に点検や修理を依頼しましょう。

屋根

屋根は直射日光が長時間当たる場所なので、ほかの場所と比較して劣化しやすい部分です。

屋根からの雨漏りは、下記の不具合が発生する可能性があります。

・天井にシミやカビができる
・天井クロスが剥がれる

天井からの雨漏りは、放置すると家の寿命自体が短くなってしまいます。

天井にシミやカビを発見した場合は早急に雨漏り点検を依頼しましょう。

雨漏りの発生箇所は素人では見極めが難しいため、自分で確認しようとせず業者へ依頼するのが適しています。

外壁

外壁も日光や雨風の影響を受けやすく劣化しやすい箇所です。

外壁から雨水が入り込むと、壁や天井にシミやクロスの剥がれが発生する可能性があります。

劣化して雨漏りが発生する危険性がある場合は、外壁に下記のような症状が現れます。

・外壁にヒビや浮き
・コーキング材にひび割れ
・外壁に部分的なシミや変色

特に日光が当たる南側のコーキング材は外壁のなかでもっとも劣化しやすい箇所です。

南側のコーキング材の劣化状況を目安に点検やメンテナンスを実施すると、外壁からの雨漏り防止につながりやすいです。

ベランダ

ベランダも日光や雨風にさらされているので劣化しやすい箇所です。

また人の出入りもある箇所なので、傷がついたり衝撃が加わったりすることにより不具合が発生する可能性もあります。

ベランダでは下記の症状が現れると雨漏りが発生する危険性があります。

・ベランダの防水層にヒビや剥がれが発生する
・排水口が詰まる
・ベランダ下の軒天に雨染みが発生する

ベランダ下の軒天に雨染みがある場合は、雨漏りの前兆といえます。

上記の症状を確認した場合は、できるだけ早く専門業者に点検を依頼しましょう。

窓サッシ

窓まわりのコーキング部分は雨や紫外線による影響で劣化しやすく、雨漏りが発生しやすい箇所です。

窓はもちろん換気扇などの角はヒビも入りやすいため、定期的な目視チェックがおすすめです。

下記の症状が現れると雨漏りが発生する危険性があります。

・窓枠やサッシ周辺にひび割れや隙間の発生
・コーキング材にひび割れなど劣化の発生
・雨戸の破損

外壁と同様に、南側のコーキング材は特に劣化しやすい部分です。

南側のコーキング材を中心に定期的にチェックを行い、必要に応じてメンテナンスを実施することで雨漏りの発生を未然に防げます。

雨漏り被害を最小限にとどめるためのセルフチェック

雨漏りの被害が拡大してしまうと修理費用が高額になりやすいです。

不具合を放置すると家の資産価値も低下してしまいます。

雨漏りなどの不具合はできるだけ発生させない、発生したらすぐに修理することが大切です。

雨漏りを発生させないためには、無理のない範囲で定期的にセルフチェックを行うのがおすすめです。

セルフチェック方法について紹介します。

・屋外のチェック箇所
・室内のチェック箇所

不具合が確認できた場合はできるだけ早く専門業者に相談しましょう。

屋外のチェック箇所

屋外のチェック箇所は下記のとおりです。

・屋根、外壁、ベランダ、窓サッシに破損やひび割れがないか
・屋根、外壁、ベランダ、窓サッシにカビやサビが発生していないか
・コーキング材にヒビや剥がれはないか

自分で点検を行う場合は、安全を確保した状態で行ってください。

屋根のうえに直接登るのはやめましょう。

落下するリスクがあるため危険なのはもちろん、屋根材を傷つけたりずらしたりして新たな不具合の発生に繋がる恐れがあるからです。

高所には登らず、地上から遠巻きに確認したり双眼鏡などを活用してチェックしたりするのがおすすめです。

室内のチェック箇所

雨漏りが発生すると、室内にも症状が現れます。

雨漏りの重症化を防ぐためにも、室内に雨漏りの疑いを発見したらできるだけ早く修理を依頼しましょう。

室内のチェック箇所は下記のとおりです。

・天井、壁、押入れ、クローゼットにシミや変色がないか
・室内がカビ臭くないか
・天井裏の断熱材に剥がれや破損がないか
・天井裏の排気口以外から光が入っていないか

天井裏を確認する際は、天井を踏み抜いてしまわないよう、支柱部分を移動するようにしましょう。

雨漏りを放置するとどうなるのか

雨漏りの発生が確認できる段階は、すでに劣化症状が進んでいる状態です。

雨漏りを確認したらすぐに修理を依頼しましょう。

雨漏りを放置すると、日を追うごとに被害が拡大していき修理費用も高くなります。

雨漏りの放置は下記の被害をもたらす可能性もあります。

・建物の資産価値が低下する
・最悪の場合は火災の恐れがある

雨漏りは放置せずに、発見したらすぐに修理を依頼しましょう。

建物の資産価値の低下

雨漏りの発生を放置すると、家そのものの資産価値が低下する可能性が高いです。

建物内に雨水が入り込むと、材質部分や金属部分が腐食するため、建物の安全性や耐震性が下がります。

また湿気が多くなるとカビやシロアリが発生しやすいです。

雨漏りした家にシロアリが発生すると、部材をまるごと交換する必要に迫られたり家そのものが倒壊したりするリスクもあります。

他にも、カビの発生はアレルギーや喘息の原因になるため、住んでいる人の健康にも悪影響を及ぼします。

最悪の場合は火災の恐れがある

雨漏りを放置すると最悪の場合、漏電による感電や火災が発生する恐れがあります。

漏電とは、電気が本来の通り道から外れて流出することです。

配線設備や家電には、電気が漏れないように絶縁シートで覆うなど絶縁処理がされています。

しかし雨水が伝線を覆っている絶縁体の隙間に入りこむと、漏電が発生する可能性があります。

漏電が発生してしまうと、電化製品の故障や電力の損失、感電、火災などの危険性があり大変危険です。

雨漏りは漏電を引き起こす危険性があるため、雨漏りを見つけた際にはできるだけ早く修理を依頼しましょう。

雨漏り発生時の応急処置

トタン製

日頃からセルフチェックを行い、雨漏り予防をしていたにもかかわらず、台風などでは雨漏りが発生してしまうことがあります。

そこで、雨漏りが発生してしまった場合の応急処置方法を紹介します。

雨漏り発生時の応急処置方法は下記の2つです。

・ブルーシートをかぶせる
・防水テープを貼る

上記の方法はあくまでも応急処置の方法なので、被害が拡大する前にできるだけ早く業者へ修理を依頼しましょう。

ブルーシートをかぶせる

雨漏りの応急処置の1つ目は、ブルーシートをかぶせる方法です。

雨漏り箇所を特定できない場合は、屋根の広範囲にブルーシートをかぶせると一時的に雨漏りの対処ができます。

屋根にブルーシートをかぶせる場合は、風でシートが飛ばないようにしっかりとした固定が必要です。

作業を行う際は、十分に注意しながら2人以上で行うようにしましょう。

ブルーシートは付けたままにすると飛ばされる危険性もあるため、できるだけ早く修理を依頼してください。

防水テープを貼る

雨漏りの応急処置の2つ目は、防水テープを貼る方法です。

防水テープは高い粘着力と防水性、気密性に優れており、気密防水テープとも呼ばれています。

防水テープを貼ることで一時的に雨水の浸入を防げるため、雨漏り箇所が特定できた場合の応急処置として効果的です。

ただし防水テープでの処置は耐久性が高いものではないため、あくまで応急処置にしかなりません。

防水テープを貼った後は早急に業者へ修理を依頼しましょう。

雨漏りの点検や補修を依頼する際に優良業者を選ぶためのポイント

雨漏りの点検や補修時に、施工不良を防ぐためには以下のようなポイントを押さえて優良業者を選ぶようにしましょう。

・建設業許可を保有しているか
・国家資格を持っているか
・地域密着型の業者であるか

それぞれのポイントの内容を、さらに詳しく解説していきます。

建設業許可を保有している

500万円以下の小規模な工事を請け負う業者は、建設業許可を保有していなくても施工可能です。

そのため、雨漏り調査や屋根工事は建設業許可を保有していない業者にも依頼できます。

しかし、さまざまな手続きを踏んで取得できる建設業許可を保有している業者は信頼度が高く、より安心して依頼できるでしょう。

建設業許可の有効期間は5年です。

業者がきちんと許可の更新手続きを行っているかも確認しておきましょう。

国家資格を持つ職人がいる

国家資格を持たない職人でも、雨漏り調査や屋根工事は行えます。

しかし、国家資格の取得に力を入れている職人や業者は、技術力の向上を目指しており優良であるといえます。

特に、国家資格を取得できるのは知識面だけでなく、実務経験が長くスキルも高いため、安心感を持てるでしょう。

建築板金技能士や施工管理技士といった国家資格を取得しているか、業者選びの際は確認してみましょう。

地域密着型の業者である

地域密着型の業者は地元民を大切にするため、依頼時には丁寧な対応を期待できます。

地域で営業を続けているということは、それだけ地元の方々からの信頼度も高いといえます。

また、現場から会社まで距離が遠くないため、トラブル時には早めに駆けつけてもらえる場合があるのも嬉しいポイントです。

地域密着型の業者を探す際は、インターネット検索したり、近隣や友人などから紹介してもらったりしましょう。

インターネットで調べる際は、「○○(お住まいの地域) 雨漏り調査」や「○○ 屋根工事」などと検索してみてください。

雨漏りの点検は業者に任せよう!ポイントを押さえて優良な会社へ依頼を

転落によるケガや、後々の屋根トラブルを防ぐためにも、雨漏り点検は専門業者である建築板金業者へ依頼しましょう。

屋根工事のプロである建築板金業者であれば、雨漏りに適切に対処してくれます。

中でも優良な会社を選ぶためには、建設業許可や国家資格など、信頼度が上がる肩書きを持つ業者を選びましょう。

優良な業者選びが、雨漏りを的確に直して大事な住宅を守るためにも大切なポイントです。

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内野 友和

この記事は私が書いています。

1979年生まれ。一級建築板金技能士。
父・内野国春の元で建築板金の修行を始め、2014年より代表となり家業を受け継ぐ。

20年以上、約5000件の現場経験で培った技術と知識で、建物の屋根・雨樋・板金・外壁工事を通じ、地域の皆様のお役に立てるように努力しております。

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